ITS 11 ブログ

がんばれ、ママチャリお母さん!

岩貞るみこ

交通の方法に関する教則が揺れています。30年ぶりに中身を改正とがんばったのはいいけれど、自転車の三人乗りを禁止して(罰金2万円!)、世のお母さん方の猛反発を食らっているらしいです。

そりゃ、あったりまえでしょう、と私は言いたい。

確かに、自転車の前と後ろに子どもを乗せての三人乗りは不安定です。ふらふら走っている様子は危なっかしく、当然、事故も起きています。危険=禁止。そう考えたくなるのも当然のことでしょう。でも、それってすごい「男」の考え方。もっと言うと、自分の子どものおむつも変えたことがない「なんちゃって父親」の考え方に他ならないと思うんですけれど。

そんな危険な思いをしてまで、お母さんが三人乗りをしなければならない理由を、少しでも想像することができれば、「禁止」なんてことにはならないはず。危険=禁止なら、自動車事故は頭部損傷が多く、車両火災が起こることもあるから、乗車時は全員、バラクラバ(耐火マスク)にヘルメット、下着から上着まで難燃性の着衣に限る、って法律も作ってもらいましょうかね。

今回の教則改正にあたっては、警察庁のなかで有識者の懇談会が設けられたというけれど、いったいどんなメンバーが、こんな腹立たしい教則になるような意見を出したのか。メンバー選定からして、実際のユーザー無視で進められたとしか推測のしようがないんですけれど。だからいまになって、お母さんの猛反発を食らって「んじゃ、やっぱり罰則は、えーっと……」なんてしどろもどろの対応をせざるを得なくなるわけですよ。そういえば環境省もリサイクル法のときに、ユーザー無視で進めちゃって、大問題になったことがありましたっけ。

自分たちだけで勝手に物事決めていると、ロクなことにはなりません。っていうか、決められるほど、世間に詳しくないってこと、ちゃんと自覚して欲しいものだと思います。

トラック用冷暖房装置に違和感あり。

岩貞るみこ

2月13日付けでこのブログに発信された長沼要さんの「トラック用冷暖房装置」。私もいつも気になっていたんですよ。トラックドライバーは配送時間の関係で時間調整を余儀なくされ、もしくは長距離ゆえに仮眠が必要。寒暖から逃れて仮眠をとるためには、エンジンの掛けっぱなしになるのでしょうが、あのガラガラ音と排ガスはなんとかならないものかと。

でも「トラック用冷暖房装置」を読んで、違和感もありました。冬用は電気毛布を使用とありますが、だったら冬用羽毛シュラフでいいんじゃないの? と、思うわけです。シュラフなら二酸化炭素排出量はゼロですし。

ちなみに私が愛用している冬山登山用のウェスタン・マウンテニアリング社製のシュラフは、マイナス27度対応です。ネパールの6000m級に登る私の師匠のものは、ヴァランドレー社製のもので、それ以下の気温に対応しています。もっともマイナス27度でぬくぬく眠れるというのではなく、冬用ジャケットをフル装備で着込んだ状態でシュラフに入り、ちょっとうとうとできるかな? という程度ではありますが。でも、クルマの中で使用するなら十分でありましょう。

実際、私、数年前の冬山登山のときに氷点下10度ほどのところでクルマで一夜を明かしたことがあります。もちろんエンジンはオフにし、シュラフで対応しました。すると、車内はどういうことになるかというと、内側のガラスに結露した水分がばりんばりんに凍ります。ゆえにそれを防ぐため、眠るときは、湿気を出すように数センチほど窓を開けて眠ります。きゃー、寒そう。でも、このくらいの寒さならシュラフさえしっかりしていれば、ぬっくぬくで熟睡できるんですよ。シュラフ、万歳!

機械や技術に頼るのもいいんですが、それ以前にアナログでできることはもっとたくさんあるのだと思います。それはITSの道作りにも言えることだと思っています。

道路特定財源でカラオケセットだあ?

岩貞るみこ

マッサージチェア23台。バレーボールのネットにウエアに、保冷バッグに、挙句の果てにはテニスコートに100万円のカラオケセットときたもんだ。これって道路特定財源で買うものなんですか? 平成17年以降は、規則を変えてもう買っていませんって言うけれど、いや、あのさあ。買っていい規則も規則だけれど、規則で「買ってもいい」と読み取れても、こういうもの買いますかね、ふつう? 自分たちが遊ぶものを? しかも活用しているんならともかく「2年以上、使っているのを見たことがありません」とか、「どこにあるのかわかりません」とか。あまりにもひどい現実に、日本国民として恥ずかしいです。買った人、恥ずかしくないですか? 自分の親に、自分の子どもに、自分たちがしていること、言えるんですかね?

ここに出てきたものは、氷山の一角だと思っています。間違いなく、バレーボールの終了後は、道路特定財源で飲食していると思います。カラオケセットを買っちゃうくらいですから、カラオケバーで盛り上がるのも、抵抗なくしていることでしょう。

って、そう言われても、疑われても、仕方ないですよね。だって、事実が事実だもん。

公共交通機関が発達している東京では、一世帯あたりのひと月のガソリン代は平均で1873円だそうです。でも、クルマがなければ身動きできない長野県では8617円、福井県は8698円、トップの富山県は9175円です。これはあくまでも平均ですから、もっと払っている家庭も、もちろんあるわけです。

道路特定財源分なんて、家計に対する割合はたいしたことがない、なんて言っちゃう議員も役人も、ぜひ、この数字を見つめていただきたい。そして「すてきな奥さん」を読んでいただきたい。誌面には「いかにして1000円を捻出するか」の、妻たちの苦肉の策が満載ですよ。ふつうの人たちは、そうしてツメに火をともす思いで、生活しているんですよ。

ふつうの人と、カラオケセットを買っちゃう人。その感覚の差がなくならない限り、道路特定財源問題は解決しないと思います。

歩道&自転車道の整備に税金を使ってください。

岩貞るみこ

暖かい日差しのなか、片寄せあって歩く、おじーちゃんとおばーちゃん。よく見るとふたり仲良く手をつないでいたりして。うらやましい! ああいう、おじーちゃん&おばーちゃんになりたいわ!

多くの女子のそんな声が聞こえてきそうです。この話題で男子と話したことがないのでよくわからないのですが、少なくとも女子は「年齢をとっても仲良し夫婦。手をつないで歩きたい!」って、思っているんですよ(でも、ケンカする夫婦の方が長生きできるんだそうです。げっ)。

ただ、手をつないで歩ける場所っていうのがない。どこかの公園や遊歩道に行けばあるのでしょうが、おじーちゃん&おばーちゃんですからね、そんな遠くまでわざわざ行けません。家のそばの道で、生活のなかに、そういう場所があって欲しいわけです。でも、歩道って狭くありませんか?

クルマ(しかも大型トラック!)の往来が激しいにもかかわらず歩道がなかったり、あったとしても狭かったり、さらに電信柱があって、そのたびにカラダをよじるようにして歩かなければならなかったり。そのたびに、おじーちゃん&おばーちゃんの仲は引きちぎられるわけです……って、そんな大げさな話じゃないかもしれないですけれど?

でも、歩道の整備は遅れている。自転車道の整備なんて、目も当てられない状況です。なのに「自転車は、保護者が乗せていい子どもはひとりまで」なんて法律がまかりとおろうとしていて、小さな子どもがふたりいる家庭の母は、買い物にいく手段さえ絶たれようとしています。なんだよそれ。いちど、小さな子ども二人と衣食住を共にしてみろ! その法律を決めたやつ!

ガソリン税、道路特定財源、いろいろ言われています。でも、原則は、自動車ユーザーから徴収したお金は、自動車ユーザーのために使うべきでしょう。まだまだ整備しなくちゃいけない道はいーっぱいあるんですよ。財源不足はいままでの甘えた政策のツケ。それを自動車ユーザーにこれ以上、押し付けるなと言いたいです。

駐車場の課金は1分単位でプリーズ。

岩貞るみこ

駐車場の料金は、どうして1時間単位で課金されるんでしょう? タイムズなど10分単位で課金してくれるところも増えてきましたけれど、その他の多くは1時間。短くても30分単位。

「1時間=600円」と言われるのと「10分=100円」では、同じレートでも精神的なプレッシャーが違います。私なんて「600円か~」と急に萎えて、少しでも安い駐車場はないかと、探し回っちゃいますもん=時間の無駄&二酸化炭素の無駄な排出。それに1時間=600円だと、10分でも超過したら「あ、課金されちゃったから、まあ、ゆっくりもう少し買い物していくかー」となり、駐車場の新陳代謝を悪くしているような気がするんですよ。それってつまりは駐車場不足を助長している?

先日、行ったスペインでは、なんと1分単位でありました! ラテンな民族にそんなことができるのか? と、表示を見たとたん目が点になりましたが、いや、やるのは機械。しかも日本製もあちこちに導入されていて、しっかりと役目を果たしておりました。

でも、いいですよ。これ。なにがいいって、なんたって1分単位。買い物をすませた瞬間から、早くクルマを出そうと駐車場に向かう足が早くなります。ついでに、歩きながら財布なんか用意しちゃいます。もっというと、買い物でおつりをもらうとき、駐車場料金が払いやすいように小銭をもらうようにもなります。だって、1分単位で課金されるってことはですね、料金所でもたもたやっていると、どんどん金額が上がってしまい、大変なことになるんですよ。

私の場合、くちゃくちゃの5ユーロ紙幣を機械に入れたらハネられ、2度3度と繰り返すうちに「やり直せ」とチケットが吐き出され、もう一度、トライしたときには、駐車料金がしっかり上がっておりました。わずか5セント(10円にも満たない)金額ですが、上がっていると、「しまったー」と、ものすごい悔しいんですよ。ついでに、後ろにならぶ方々からのプレッシャーといったら……。「なにもそもそやってんのよ! 私の駐車料金が上がるじゃないのよ!」という無言の視線光線が私の背中にささるんですね~、怖いですね~、つらいですね~。

でも、1分単位だと、みんなどんどんクルマを出すので、満車状態が減ります。ちょっとの時間だけ、って人も、停めようって気になります。ITSで駐車場決済をするのなら、ぜひ、1分単位でお願いしていと思っております。

飲酒運転は、絶対にNO!

岩貞るみこ

忘年会が続き、お酒を飲まない私ですら、胃がぐだぐだの状態です。お酒好きな人にとっては飲む大義名分ができ、シアワセな日々ってところでしょうか。そして増える年末年始の飲酒運転。ここまで社会的な問題になっているのに、相変わらず飲んで運転する人が絶えないとは、本当にもう……な感じです。

自動車メーカーはアルコールロックを開発しているし、国交省も法制化について検討しています。でも、以前もここに書きましたが
http://app-its.weblogs.jp/blog/2006/10/post_40d1.html)アルコールロックの実用化って、私は無理だと思います。

ただ、識者の方々に伺うと、再犯防止のために使う方向での検討がされているんだとか。いちど飲酒運転でペナルティを受けた人のみ、そうした装置を義務付けする、というもの。これなら、お酒を飲まない人のクルマが高額になる心配もないので、社会全体が納得するだろうということなんですが。

ただ、よくよく調べてみると、飲酒運転者の再犯率って低いんですよ。事故を起こしたあとみんな「もう、お酒は絶対に飲まない!」と固く誓うようで。逆に「ちょっとくらいなら大丈夫」と甘く考えている初犯の方が多いわけで。だとしたら「再犯防止用」のアルコールロックなんて、やっぱりあんまり役に立たないように思うんですけれど。

とはいえ、飲酒運転をこのまま野放しにしておくわけにもいきません。私が思うところに、やはり最終的には罰則強化なのだと思います。クルマがいくら頑張ったって、結局、運転するのは人。飲酒運転・酒気帯び運転=即・免停。もしくは取り上げ。そのくらいやらないと、いつまで立っても飲む人は飲む。いや、そんなことしたら職業ドライバーは生活に困るわけで……って、生活に困るようなこと、しなきゃいいじゃんと思います。それに、人を怪我させたり死なせたりして、なにが生活苦なんだか。

飲酒運転はクルマ側ではなく、警察と社会が毅然とした態度で望まないとダメなんだと思います。

バイクを無視した道作りに「待った!」

岩貞るみこ

私はバイク乗りでした。もうすっかり過去形になってしまったけれど、でも、経験者ゆえにバイクの動きやバイク乗りの気持ちがわかるつもりでいます。

30年くらい前、ドイツでバイクとクルマの事故が多発していたとき、クルマのドライバーにバイクに乗せて、動きを認識してもらうトレーニングをしたそうな。結果、事故は減ったそうで、やはりお互い、相手のことを知るのは重要なんだなと思った次第。

道作りやITSを見ていると、そのバイクが置き去りにされがちなのが気になります。理由は検討員や担当者が、バイクのことを知らないから。かろうじて(?)クルマは乗るけれど、バイクには乗らない。本音は、もっとクルマを自分で運転をするような人に、道作りをしていただきたいと思うけれど、いや~、バイクに関しては誰も乗らないし経験がないので、話題にもされない緊急事態になっているような気がしてなりません。

一般道や高速道路の検討会では「のちにカーナビが標準装備されるようになったら、標識はぜんぶ、撤廃できますね」なんてセリフが堂々と言われていて、思わず「ちょっと待ったあ!」と叫んでしまいましたし。バイクにはカーナビなんてありませんってば。

首都高速でも対距離料金制度を導入すべくいろいろ模索しているようですが、やっぱりバイクはどうしたった後回し。もしくはクルマのシステムを無理やり当てはめようという動きゆえ、窮屈で無謀としか思えません。

・バイク用ETCがクルマ用より恐ろしく高額
・ETCそのものを搭載できない車種がいっぱい
・「首都高X」はバイクには使えない

こんな状況。しかも首都高速はバイクの二人乗りは禁止です。これ、バイクにとってあまりにつらくあたりすぎじゃないですか?

この際、バイクは無料にしませんか? もしくはワンコインで全線100円。ETCを装着している人は90円。タイヤは2本だし軽いし、路面を傷めないバイクは、このくらいしてあげてもいいんじゃないでしょうかね?

自転車には怖いガードレール

岩貞るみこ

 先日、自転車ジャーナリストの菊地武洋さんと話をしていたら、ガードレールの話題になりました。曰く「ガードレールが怖い」と。ガードレールは本来、クルマから歩行者を守るためにあるもの。クルマから弱者を守るという意味では、自転車にとっても心強い味方なのかと思ったら、そうではないようです。ガードレールのなにが怖いのか尋ねたところ、仰天の新事実が明らかになりました。

「自転車は基本的に車道を走ります。クルマにしてみれば邪魔な存在でしょうから、できるだけ路肩、つまりガードレールに近いところを走ってくれ、と言いたいと思うんです。でも、僕たちはそのガードレールが怖いから寄れない。ふらついて、ガードレールの上に倒れると、勢いがついていますから、そのままガードレールの上を滑るように飛ばされる。そうすると、肉がぱっくり裂けちゃうんです」

ぱっくりですか!?

「はい。先輩は、骨まで見えたことありますよ」

…………。

「だから、幅寄せとかしていじめないでくださいね(笑)」

は、はい。

いままで私たちは、ガードレールを「クルマ」と「歩行者」からしか見ていなかったような気がします。バイクだとしても、そんな板状のガードレールが凶器になったなんて話、聞いたことがありません(あるとすれば、パイプ型のガードレールにささった、という状況)。でも、高速で移動するロードレースタイプの自転車の場合、まずスピードが速い。そしてバイクなどと違い、革ツナギなどは着用していませんから、あの板状のガードレールの断面が凶器になるんですね。……知りませんでした。

少し前に、ガードレールに鉄の破片がたくさん刺さっていて、あれはなんだという話になりました。そのときあれこれと、ガードレールの役割や、あるべき姿が検討されました。でもそのとき、自転車にとってどうだという話は、まったくといっていいほど出なかったはずです。

道作りの奥は深い。そして、環境問題がクローズアップされ、欧州を中心に自転車が注目されているいま、私たちは自転車ユーザーの声をもっと拾っていかなくてはいけないのかもしれません。

大型トラックにアクティブセイフティの武装を。

岩貞るみこ

大型トラックや大型バスは大きい。大きい=重い=衝突エネルギーも大きい=ぶつかると大きな事故になる。

その昔、高校の物理の授業中、「こんなもの覚えたって世間に出たら使わないんだしさー」と、反抗期のふてぶてしさいっぱいで思っていたけれど、いまになってちゃんと聞いておけばよかったと、後悔だらけの私です。

さて、衝突エネルギーが大きな大型車の場合、高速道路で追突事故を起こしたときの死亡事故率は約4.2%。乗用車の10倍近くになります。つまり、追突する大型トラックの25台に1台は、死亡事故を起こしているんですね。しかも、追突事故って大型トラック全体の約55%を占めるんだそうで、それってかなり怖い状況だと思いませんか?

追突事故=即、死亡事故。

ちなみに、事故=即、死亡事故につながりやすい航空機の場合、パッシブセイフティはありません。パッシブセイフティを考えていたら、気軽に旅行になんていけない航空運賃になっちゃうでしょうし>それは困る! 航空機は基本的に、事故を起こさないアクティブセイフティの塊。でも、大型トラックの事故状況を見れば、そして、交通事故と航空機事故の死者数を比べれば、大型車こそもっとアクティブセイフティで武装するべきだと思うんですけれど。ちょっとしたヒューマンエラーが即、死亡事故。大型トラックの運転手さんは、ものすごいストレスにさらされているんですね。

製造業も商売ですから、安全技術も大切なウリの道具でしょう。でもね、少なくとも安全技術を開発しようとする技術者は、高速道路上でなにが起こっているのか、きちんと正視してからたずさわっていただきたい気がするんですよ。「事件は会議室で起きているんじゃない。現場で起きているんだ!」とは、有名なドラマのセリフですけれど、「死亡事故は研究室で起きているんじゃない。現場で起きているんだ!」と、言いたいです。

求む、被害軽減ブレーキ&前方障害物アラームの早期標準化。私はいつ、家族や友人が大型トラック追突のロシアン・ルーレットに巻き込まれるか、冷や冷やしながら過ごしています。みなさんは、不安にならないですか? 弾が止まる先は、あなたかもしれないのにね。

警察庁と国のタテ割による被害者は子ども。

岩貞るみこ

道を作るのは国、県、市町村。そしてそれを運営するのは警察庁。だから、

「幹線道路の違法駐車があるから渋滞するんですよ。あれ、なんとかしてください」

と、国の方々にお願いしても、

「それは警察の仕事なので、我々にはなんとも……」

という返事が返ってきます。でも、それってちょっとおかしくありませんか?

もともと「道」にはそれぞれの役割があるはず。遠距離移動は高速道路を通し、その次に幹線道路、そして市街地、住宅街と、道は、使う人が円滑に使えるよう、用途に応じたつくりになっているはず。だったら、その目的に合わせた運営をするべきなんじゃありませんか?

高速道路が渋滞して機能しなくなるから、その街にはなんの用事もない大型トラックが幹線道路に降りてくる。ところが幹線道路は違法駐車がいっぱいで、やっぱり渋滞しているから、抜け道を求めて市街地に入り込んでくる。さらに悪いことに、最近はナビなんてものがあるから、細かく道を検索して住宅街まで侵入してくる始末。ナビ会社の人は「住宅街は誘導しません」なんていうけれど、そんなの言い訳。だって、ちょっとクルマを住宅地に入れて再検索すれば、簡単に住宅街を通過する抜け道を誘導してくれちゃいますもん。

住宅街にいるのは子供や高齢者。クルマを運転しないような世代が、通過交通の犠牲になっている。これは誰が悪いんですか? 税金を投入して作った道を、本来の使い方以外でしか使えなくした人たちには、問題はないんでしょうか?

違法駐車の取締りは警察庁の仕事です。だから「パーキングメーターで20分超過したクルマを取り締まるヒマがあるなら、渋滞の根源となっているクルマをしっかり取り締まれ」と言いたいですよ。でも、それだけじゃなく、道を作った側も、その機能を十分に果たすような取締りを、警察側に促す義務があると思います。

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